Talk to Your Heart

emotions are colors of our lives

「怒りについて知ろう」の裏話:父の怒りから学んだこと

先日、「こころの知見を届ける」メディア、MOSSさんに記事を書かせていただきました。 moss-life.jp 感情の理論を学び、私自身も「あの時のあれは、そういうことだったのかな」と腑に落ちることがたくさんあります。 例えば、「この怒りについて知ろう」の記…

インナーチャイルドを癒すのと同じくらい大切なこと。

カウンセリングの中で、クライエントさんと一緒に、見つけ、その声を聴き、抱きしめ、「あなたは大切な人だよ」と伝える存在に、インナーチャイルドがあります。 内なる子ども、子どものパーツ、トラウマを負ったパーツなどとも呼ばれ、私たちの中の“時が止…

3つの感情を知れば、自分がわかる:心の地図を描いてみよう

心には、少なくとも3つの感情が住んでいる。 そう聞くと、どんな気持ちになるでしょうか。 「1つの感情に対処するだけでも大変なのに」 と、頭を抱える人もいるかもしれません。 「それってどういうこと?」 と、ワクワクする人もいるでしょう。 AEDP(加速…

心の健康を保つヒント:ポジティブ感情を広げて作る。

感情には、大きく分けて二つの種類があります。 不安や恐怖、悲しみ、怒り、恥、罪悪感といったネガティブ感情と、安心感、喜び、好奇心、達成感、愛、思いやり、感謝といったポジティブ感情です。 ネガティブ感情は、長くかつ強く私たちの注意を引きつける…

語彙力に悩むカウンセラーのためのNetflix活用法

カウンセラーを目指す学生たちと一緒に勉強会をしたり、自分のカウンセリングのデモンストレーションを見せたりすると、 「先生みたいに語彙力がない」 と言われることがあります。 私の語彙のルーツって何だったろうと考えると、確かに(日本の)カウンセリ…

心の健康を保つヒント:ジャッジ(評価)を「問い」に切り替える。

カウンセリングのさまざまな本に「やってはいけない」と書かれていること。 でも、多くの人がやってしまうこと。 それは、judge(評価する、ジャッジする、良し悪しで判断する)という行為である。 私たちはつい、自分や他者の行為を「良いか、悪い(ダメ)…

映画『プリズン・サークル』で多くの人が涙したシーン(ネタバレあり)

映画『プリズン・サークル』鑑賞後、一番後悔したのは、「メモ帳を持ってくるべきだった」ということだ。 prison-circle.com 印象的なシーンや、後からゆっくり考えたいセリフが多すぎて、自分のワーキングメモリという内臓HDDだけでは、取りこぼしてしまっ…

映画『プリズン・サークル』:人は感情を通して、自分と、そして他者とつながる。

犯した罪を通して自分と向き合う 映画『プリズン・サークル』を観た。 書きたいことがたくさんあるので、数回にわたって書くかもしれない。 それほど、心揺さぶられる映画だった。 prison-circle.com 鑑賞直後、私はこんなツイートをした。 すごい映画だった…

“自分を大切にする” と、“自分を大切にしてくれる人”に出会える。

昨今、さまざまな場面で「自分を大切にすること」の大切さに注目が集まっています。 自己肯定感、セルフ・コンパッション、自己重要感といった言葉も、よく耳にするようになりました。 確かに、自分を大切にすることを学ぶと、人生にさまざまな変化が起こり…

幸せな人生を送るために欠かせない「2つの関係」

カウンセリングをしていると、人はふたつの関係の中で生きているんだなと感じます。 一つは、他者をはじめとした自分の外側の世界との関係。 もう一つは、自分自身との関係です。 外側との関係、内側との関係と言い換えてもいいかもしれません。 私たちに欠…

大事なので何度も書きます:怒りの機能と役割

先日、友人からこんな相談を受けた。 「職場で怒りを顔に出したくない。どうしたらいい?」 聞けば、職場にモラルのない人がいるとのこと。 モラルのない人に腹が立つのは、自然なことだ。 でもそれを「出さないように」「抑えないといけない」のが現実であ…

カウンセラーの意外な仕事:言葉に詰まる姿を見せる。

カウンセラーが、「クライエントから求められていると思い込んでいること」の一つに、「解決策を提示するカウンセラー像」がある。 確かに、「アドバイスをください」と言って来談される方も多いのは事実だ。 しかし、カウンセラーは「問題解決屋」ではない…

カウンセリング小噺:自分を大切にするための回り道

急がば回れ。 とよく言うけれど、日々のカウンセリングを通して、「自分を大切にするための回り道」と言うものもあるな、と感じる今日この頃。 自分で、自分を大切にする。それって難しいなと思う人は、自分を大切にしてくれる人を想像してみるといいかもし…

防衛する心の理由:目を凝らすと見えてくるもの

「ありのままの自分を好きになろう」 という謳い文句は耳に心地よいものかもしれない。 しかし、自分のすべてをさらけ出す姿というのは、とても無防備で、傷つくリスクは計り知れない。 だから、人の心には、防衛という仕組みが備わっている。 例えば、 「う…

笑顔のちから:闇が心を覆ってもポジティブ感情の瞬きは消えない。

カウンセリング中には、たくさんのクライエントさんの感情に出会います。 怒り、悲しみ、傷つき、苦しみ、人を信じられないという気持ち、相手とつながることへの恐怖。 感謝、優しさ、愛情、誠実さ、人をもう一度信じたいという気持ち。相手とつながりたい…

人を車に例えてみる:理性、思考、感情のバランス

専門知識を、いかにわかりやすく伝えるか。 これは、すべての心理職に課される宿題だ(と、私は思っている)。 専門知識と一般的な感覚を、うまく媒介してくれるものがないか。 いつもそんなことを考えていて、閃くとたまにこんなふうに呟いてみる。 車の機…

年末年始と家族:「帰りたくない」も大切な気持ち

本日が仕事納めで、帰省の準備をする人も多いかもしれません。 年末年始、家族と過ごすのがつらい。 そんな気持ちを抱えて、いたたまれない気持ちでいるなら、この記事を読んでいる間だけでも、心の中に、その本音を置いておくスペースを作ってあげてくださ…

クライエントの自己紹介を聴くこと:HSP、AC、愛着障害、毒親育ちという「肩書き」

カウンセリングで自分のことを話すのは、とても難しいことだ。 誰かにちて話すことは、日常でたくさんやっていても、自分について話すことは、カウンセラーだって慣れていない。 そこで、クライエントさんたちは、ある「肩書き」を使う。 HSP、AC(アダルト…

カウンセリングを受けると決めた人の勇気。

クライエントさんは「勇気のある方だ」と私はよく思う。 理由はたくさんあるが、その一つを先日ツイートした。 親、そのまた親から受け継がれてきた負の遺産を、自分の代で断ち切ると決めた人が、カウンセリングに現れる。素晴らしい勇気と賢明さだと思う一…

怒りよりも悲しみよりも厄介な感情:恥という呪い

人を痛めつける感情の一つに、恥がある。 いじめや性被害、パワハラに遭った人たちの多くが、この感情に苦しめられている。 自分のことが「恥ずかしい」と思うとき、人は小さくなり、背中を丸め、顔を隠して、自分の存在を消してしまいたいと願う。 ユングが…

心のお守りとしてのカウンセラー:関係性を提供する

カウンセラーとして、クライエントに提供しているものって何だろう。 専門知識、スキル、時間や場所といった物理的空間。 そういうものももちろんあるけれど、“関係”というのもあると思う。 1回1時間のセッションだけが、カウンセラーが提供しているものでは…

感情に対する恐れを克服する:カウンセラーとして成長するということ

クライエントの感情に触れるのが怖いというカウンセラーもたくさんいる。「そんなことをしたら、クライエントが壊れてしまう」と、自分の恐怖心をクライエントの自我の脆弱性にうまくすり替えたり。本当に感情に触れられていないのは、どちらなのか。自分に…

カウンセリングで感情を扱うということ:カウンセラーの涙

カウンセリングの最中にクライエントさんと一緒に泣いてしまうこと、私は結構あります。 クライエントさんは、自分も泣いているにもかかわらず、カウンセラーの涙を見て、ハッとするようです。 自分の中の痛みや苦しみが、「本当に痛くて苦しいこと」なのか…

恥(shame)による自己否定感に苦しむ人へのサポート

恥(shame)や自己否定感が強い人には、代わりに怒って、肯定する。 こうしたかかわりがとても大切だと思う出来事がありました。 私の友人が職場でパワハラを受けていたときのことです。 事あるごとに、「お前の代わりなんかいくらでもいる」と言われ、彼女…

映画「ジョーカー」と永山則夫死刑囚について

話題の映画「ジョーカー」を観ました。 バットマンの悪役の誕生秘話という点について語れるほど、詳しくはないので、ジョーカーが体現する恥(shame)の問題と、日本のリアル・ジョーカーとも言える永山則夫死刑囚のことを書きたいと思います。 『ジョーカー…

私のカウンセリング体験

カウンセラーもカウンセリングを受けます。 今回お話しするのは、私のカウンセリング体験です。 私は親のスパルタ教育(もはや死語?)の影響で、なかなか自分に自信を持つことができないタイプでした。 テストでは100点を取るのが当たり前。90点台でもがっ…

「愛してる」よりも大切な言葉。

この映画を観たのは今年の春だった。 ティモシー・シャラメ&スティーヴ・カレルが唯一無二の親子愛をつづる/映画『ビューティフル・ボーイ』予告編 「すべてをこえて愛してる」 映画を観た後、このキャッチコピーがなんだか苦しかった。 息子に必要だった…

“カウンセラー”が感情から逃げないこと。

クライエントにつらい気持ちを体験させることに躊躇してしまう。 感情や体験に焦点を当てる心理療法を勉強していると、よくこんな声を耳にします。 でも、それは、カウンセラー自身も感情の扱いに不慣れなだけです。 つまり、カウンセラーの中の恐怖心がプロ…

カウンセリングですること:感情の声を聴く

「クライエントが涙を流し始めると、慰めたくなってしまう」 という言葉を聞いて、そうなのか、と思うとともに、自分が見ているものは少し違うんだな、と思ったことがあったので、記事にまとめておきたくなりました。 感情や体験に注目するアプローチを取る…

カウンセリングの話:ポジティブ感情と日本人

海外のカウンセリングのデモンストレーション・ビデオでは、クライエントがポジティブ感情にただただしっかりと浸り、生き生きと変化していく様子を見ることがある。 そのプロセスはとても感動的で、強く心を動かされる。 「日本でも、こんなカウンセリング…