人は、「傷ついたじぶん」を見つけてはじめて、「傷ついたじぶん」を見つけてもらってはじめて、「痛かった」って言える。
ここ最近のセッションを通して、改めて思うことです。
でも、「傷ついたじぶん」を直視することも、誰かに見せることも簡単じゃないから、私たちは「そんな人いません」「傷ついてなんかいません」と、そのじぶんから目を背けてしまいます。
自分自身からも、周りの誰かからも見てもらえず、一人ぼっちで、傷ついたままうずくまっているじぶん。
そのじぶんに、
痛かったね、悲しかったね。
ずっとひとりぼっちにさせてごめんね。
これからは私がいるからね。
大人になって、カウンセリングを始めて、ようやくそう言えるようになったとしても、決して遅すぎることはありません。
ただ、あまりに長く放って置かれたせいで、そのじぶんが簡単には心を開いてくれないことはあるでしょう。
そんなときは辛抱強く、待ってあげたいと思います。
そのじぶんが安心できるあたたかい場所や、美味しいお菓子を用意してあげたりしながら。
IFS(Internal family system:内的家族システム療法)では、この「傷ついたじぶん」はExile(追放された存在)と表現されることもあります。
ロジャースの自己一致の円で言うなら、自己イメージに取り込まれていない体験の中に、そのじぶんはいます。
そのじぶんに、「おかえり」と言ってあげること。
「今までごめんね」と、抱きしめてあげること。
それはカウンセリングのプロセスの中でも、大きなターニング・ポイントとなるような特別で大切な瞬間です。
(この記事で400本目の投稿となりました。いつも読んでくださって、ありがとうございます!)