Talk to Your Heart

〜自由が丘カウンセリングオフィスのblog〜

カウンセリングですること:自分の中の声に気づく。

カウンセリングの場面には、いろんな「声」が登場します。

「お前はダメなやつだ」「これができなければ、愛される資格はない」

という厳しく、残酷な自分自身の声。それに対して、

「そんなふうに言われると死にたくなる」「そうだ、自分には何もできない」

と思っている自分もいます。

厳しく残酷な声のルーツを辿っていくと、それが親の声だったと気づく人もいれば、心の底から頼れる相手に恵まれなかった幼い自分が、自分自身を奮い立たせようとして言っていた言葉で、もともとは厳しい声ではなく悲痛な声だったと気づく人もいます。

自分自身に対して、普段からどんなことを言っているのかに気づくことは、とても大切です。

これらの声は、内言またはセルフトークとも呼ばれます。認知行動療法に詳しい方は自動思考などと呼ぶこともあるかもしれません。

英語のカウンセリングの文献でも「innner voice(内なる声)」「innner critic(内なる批判家)」などと紹介されています。

大なり小なり、こうした声は私たちみんなの中に棲んでいます。

そして、この声が存在するには、たいてい理由があるのです。

「親から言われる前に、先に自分で言ってしまおう。そうすれば傷つかない」とか、「これができれば、周りの人に必要としてもらえる」などというふうに、自分を守ることが目的となっています。

しかし、かつては自分を守るための鎧だったこれらの言葉は、次第に自分を閉じ込める牢獄に変わっていってしまいます。

本来の自分自身で誰かと繋がろうとするとき、本来の自分が持っている力を発揮しようとするとき、これらの言葉が手かせ足かせになってしまうのです。

そのときが来たら、ぜひカウンセリングを利用してみてもらいたいと思います。

一人では難しくても、カウンセラーと一緒なら、手かせ足かせを外すための鍵を見つけ出すことができるはずです。