とよく言うけれど、日々のカウンセリングを通して、「自分を大切にするための回り道」と言うものもあるな、と感じる今日この頃。
自分で、自分を大切にする。
— shiho@こころが元気になる場所 (@emotion_lab) 2020年1月5日
それって難しいなと思う人は、自分を大切にしてくれる人を想像してみるといいかもしれない。
そして、その人が悲しまないようなやり方で、自分に接してみる。
その人のために、自分を大切にする。
ちょっと回り道だけど、案外うまくいく方法です😌。
カウンセラー歴も10年を過ぎ、新しい理論の勉強を続けていると、たまにクライエントさんのプロセスを急かしてしまうことがある。
学んだばかりの海外の理論に感銘を受け、それを是とするあまり、クライエントさんの歩調や足取りを見失うのだ。
そんなカウンセラーの先走りに気づかせてくれるのも、また、クライエントさんだ。
海外のカウンセリングの理論が進んでいるからと言って、それを日本人のクライエントさんに役立てられなければ意味はない。
海外の理論を脇に置き、じっとクライエントさんのプロセスに寄り添っていて見えてきたことが、先のtweetに書いたことだ。
かつて、「人の気持ちを考えなさい」は他者の気持ちへのメタ認知を高めるが、自分の気持ちを高めるためには「自分はどう感じているの?」と言う問いかけが必要だ。という趣旨のtweetをしたことがある。
日本人はとかく、自分の気持ちに焦点を当てず、身近な他者や周りの人間の気持ちばかりを考えるように教育されてきた。
それは一見、ネガティブなことのように見えるけれど、他者の気持ちを感じ取る力が高いのだから、それを自分を大切にするために使ってみたらいいのではないか、という気づきをもたらしてくれた。
ゴールが、「自分を大切にする」ことであれば、そこへのアプローチはいろいろなやり方があっていいはずだ。
自分を大切にしてくれた人のことを思い出し、その人が悲しまないようなやり方で、自分に接する。
自分の気持ちよりも、他者の気持ちに焦点が当たりやすいのなら、焦点の当て方はそのままで、少し回り道すればいいだけのこと。
カウンセラーが自分の学ぶ理論の型に、クライエントをはめ込むのではなく、クライエントの視座と、自分が学ぶ理論との接点を模索することの方が、ずっと現実的で、ずっと効果的なのだと思う。