その②、ですが、内容的には、ひとつ戻ります(ごめんなさい!)。
認める、の前に、気づく、が必要です。その①は、認めると気づくが、混じった内容になってしまいました。
感情そのものとしてわかりにくい場合は、身体の感じや持続する気分が、感情への入り口になります。感情に気づくためには、これらのサインに気づく必要があります。
また、決まって自分に言っている言葉や、ある特定の思考からも、感情に気づくきっかけを与えてもらえるでしょう。
この大切な一瞬を重視しているのは、ホ・オポノポノです。
「わたしたちは、わたしたちに与えられている『一瞬』を失い続けている。ホ・オポノポノは失われた一瞬を取り戻す冒険なんだよ。安心、安全、創造力、生命力、美しさをあなたに与えてくれるのは、この『一瞬』でしかないのだよ」

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フォーカシングでも、“気づき”が重視されます。
ホ・オポノポノで言われている一瞬をそのときに捉えずとも、その場面について話したり、身体の感じを思い起こしたり、ある特定の場面をイメージすることによって、感情やフェルトセンスへの気づきに至るという、ある意味でその一瞬に立ち返っていく作業がフォーカシングと言えると思います(フォーカシングがどんなものか知りたい方は、下記の本に、逐語がありますので、参考になさってください)。
感情を重視する心理療法でも、よく、重要なことは細部に宿る、と言われます。

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クライエントの抱える問題の核は、心に刺さったトゲというのがぴったりくるほど、日常のほんの些細な一場面、あるいは数秒の出来事である場合が多いのです。
また、セラピーの最中も、大切なことは細部に宿ります。
セラピストは、クライエントの表情や声のトーンの微細な変化に注目します。その集中力は、しかし、眉間にシワを寄せてクライエントを凝視するような注意の向け方ではありません。
おそらく、ホ・オポノポノやフォーカシング的な態度と共通する、繊細で開かれた注意のあり方であって、その注意はクライエントの変化だけでなく、セラピスト自身の内側へも向けられています。
感情とうまく付き合い、よりよく生きるには、自分の人生における一瞬という、細部をおろそかにしない誠実さがもとめられるのかもしれません。