Talk to Your Heart

〜自由が丘カウンセリングオフィスのblog〜

カウンセリングですること:ひとりぼっちじゃないと感じてもらう

AEDP(加速化体験力動療法)を一緒に学んでいる仲間との勉強会では、

「『今、ひとりぼっちだと感じていませんか?』って、クライエントさんに聞いてみたいね」

という話をすることがあります。

カウンセラーと一緒にいるのに、ひとりぼっちだと感じるのだろうかと、疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。

でも、私たちは、誰かと一緒にいても簡単にひとりぼっちになります。

物理的に誰かがそばにいることと、誰かと一緒にいると感じられることは、決してイコールではありません。

カウンセラーは、このことを知っておく必要があります。

クライエントさんの目の前に座っていても、

「私もここにいますよ」

「私がここにいて、あなたのことをサポートしています」

「私と、今ここで、一緒にいるのを感じられますか?」

と、言葉にしてクライエントさんに伝えない限り、クライエントさんにカウンセラーの存在感を感じてもらうことが難しい局面というのも、カウンセリングの中にはあるのです。

でも、そうして言葉にするだけで、クライエントさんの中の一人ぼっちであるという感覚が、薄れていくこともあります。

「そう言ってもらって、改めて先生の存在を感じられました」

「今ここでは、ひとりぼっちじゃないですね」

と言ってくださるクライエントさんの目に、うっすら涙が浮かぶこともあります。

ひとりぼっちじゃないと感じられるのは、心強いことです。

こういう瞬間は、カウンセリングでしかなかなか味わえない、貴重な体験かもしれません。