前回、こちらの本をご紹介しました。
私たちは普段、どんなものによって励まされているのでしょう。
頑張れ。きみならできる。よくやっているね。
そんなわかりやすい励ましもあれば、誰かの涙や、歯を食いしばっている姿が、励みになることもあります。
あるいは、風邪を引いて体調が悪い時、何も言わなくても「調子悪そうだね、大丈夫?」と声をかけてもらえたときにも、同じような感覚が起こります。
猫が陽だまりで気持ち良さそうに昼寝をしているのを見て、肩肘張った毎日を送る自分の頑張りを認識することもあるかもしれません。
できるだけ、言葉を、イメージや実感として捉えていきたいと思っているのですが、励ましというと、なんとなく、暗がりにぱっと小さい炎が灯るような絵が、思い浮かびます。
よし、やろう。
そんな気持ちにさせてくれる、希望の灯りです。
励ましは何も、人にだけ有効というわけではありません。
水の結晶が作られるときに、「ありがとう」という言葉を聞いていた水は、美しい雪花状の結晶を作りますが、「ばかやろう」という言葉を聞いていた水は、乱れた結晶を作るのです。
言霊とも言われるように、言葉には、波動のようなものがあるのかもしれません。
『励ましの言葉が人を驚くほど変える』。この本の第3章は次のような言葉で始まっています。
「励ましの秘訣は、相手の心に希望を持たせることだ。」
難しく考えなくてもよいと思います。
暗がりをそっと照らすような気持ちで、相手の前にいることから、もうすでに希望の灯りはともり始めているのです。