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emotion laboratory

感情は人生の羅針盤

感情ヒートマップを読む その③

あなたの心はどこから来るのか?「感情ヒートマップ」生物医学研究が明らかにした、幸福・絶望・愛・怒りの源泉 | DDN JAPAN

こちらの記事の元ネタの論文をあたる試み。

今回は、考察(discussion)の部分を見ていきます。

まず、身体の部位は、それぞれ特定の感情と対応することが示されました。具体的には以下のようなことです。

①原初的な感情は、呼吸や心拍数を反映する胸の上部で感じられる。

②顔の筋肉や皮膚の温度、涙などに関連する頭部(head)では、すべての感情が感じられる。

③怒りや幸福感といった前に出る動きをもつ感情(approach-oriented emotion)は、上肢の動きとして感じられることもある。

④悲しみによって、足の動きが抑制される。⑤嫌悪感は、消化器系や喉のあたりで感じられる。⑥幸福感は、身体全体で感じられる。

⑦より複雑な感情は、身体感覚として感じられる程度は原初的な感情よりも低いが、より独立した身体部位で感じられ、恐怖や悲しみを感じる部位と広い範囲で共通点が見られた。

また、今回の結果から得られた感情ヒートマップは、文化や言葉の違いを越えた、感情システムの賦活によって生じる普遍的な感覚パターンを反映していると書かれてあります。

感情を身体感覚になぞらえて表す比喩は、すべての国で見られます(英語では、胃の中に蝶がいる、という比喩もあるそうです。面白い!)

こうした比喩や言語的意味が、実際の身体的な変化以上に、身体感覚に強く影響すると考える向きもあるようですが、言語的刺激でも非言語的刺激でも、一貫したマップが得られたことから、著者たちは、意味の果たす役割は小さいのではないかと主張しています。ただ、この点は、まだまだ議論の余地があり、更なる研究が待たれるところです。

さらに、実験参加者たちの主観的体験とトポグラフィーとを用いたことによって、これまでの心拍数、皮膚電導、指先の温度といったデータからは検出できなかった身体変化を捉えることができたという記載もありました。

脳機能局在論は、これまでも知られていましたが、今後は全身(whole body)の局在論なるものも明らかになっていくかもしれません。

http://ja.wikipedia.org/wiki/脳機能局在論

こういった論文からの情報は知識。

知識を生活に生かしていくことが大切で、それを知恵と呼ぶのだと思います。

次回は、まとめを簡単にご紹介いたします。