失恋したあとの感情体験について、ラジオのパーソナリティさんたちが、面白い話をしていました。
失恋したときにどんな曲を聴くか、という話題から、失恋した後に気持ちがどんなふうに変化していくか、という話題へ移って行ったのですが、ひとりのパーソナリティさん(男性)は「落ちるところまで落ちたら、怒りの感情も出てくる」と言うのに対して、ふたりのパーソナリティさん(男女それぞれ)は、「怒りは感じない」とのことでした。
みなさんはいかがですか?
怒りが出てくるというのは、個人的にはわかるなぁという気がしました。
相手に対する怒りのみならず、自分への怒りや、「もう恋なんてしない!」という怒りあるかもしれません。
この本の中では、喪失体験にまつわる悲嘆のプロセスが取り上げられています。
死別だけではなく、失恋も、喪失体験のひとつです。
喪失を悲しむというのは、喪失を乗り越えるための大切なプロセスですが、しっかりと悲しめるまでには、いくつかの段階があるということが、この「悲嘆のプロセスの12段階」に示されています。
また、興味深いのは、このプロセスの4段階目には「怒りと不当感」という怒りの段階があるとされていることです。
悲しむための怒り、というものがあるというわけです。
以下に、簡単に悲嘆のプロセスの12段階をご紹介します。
1. 精神的打撃と麻痺状態
2. 否認
3. パニック
4. 怒りと不当感
5. 敵意と恨み(ルサンチマン)
6. 罪意識
7. 空想形成、幻想
8. 孤独感と抑うつ
9. 精神的混乱と無関心(アパシー)
10. あきらめー受容
11. 新しい希望ーユーモアと笑いの発見
12. 立ち直りの段階ー新しいアイデンティティの誕生
最後には、希望が見つかるというところも、非常に大切な点です。
とても大切なことを、わかりやすく解説してくださっている一冊でした。