Talk to Your Heart

〜自由が丘カウンセリングオフィスのblog〜

自分と向き合うための「かきくけこ」

「自分を知ることが大切」

「自分と向き合うことが大切」

「そのためには、マインドフルネスや瞑想がいいらしい」

そんな情報は入ってくるけれど、じゃあ、「自分と向き合う」ってどんなことなの?

どうやったら、自分と向き合うことができるの?

そんな疑問を持っている人もたくさんいらっしゃるのではないかと思います。

今日は、「自分を知る/自分と向き合う」ときに、私はクライエントさんとカウンセリングの中でやっていることを、「かきくけこ」で表現してみたいと思います。

 

か:感情と感覚を感じ、観察する

思考よりも、「感情や感覚をしっかりと感じ、観察する」ことが大切です。

思考のスピードのほうが速いので、そのスピードにさらわれてしまわないために、いつもよりゆっくり呼吸をして、自分の内側の感覚に注意を向けます。

特に、喉からお腹にかけて、いわゆる「体幹」と言われる部分で、さまざまな感覚が感じられやすいと言われています。

そうすると、頭に浮かんでくる考えの他に、自分の身体の中にさまざまな感情や感覚が息づいていることに気づくでしょう。

 

 

き:決めつけない

「この感覚は良い/悪い」「この感情は正しい/間違っている」と、決めつけないようにしましょう。

この判断も、ほとんど無意識のうちに行われるため、ある感情や感覚に気づいたら、もう一度、ゆっくり呼吸をして、ペースが速くならないように注意するといいでしょう。

決めつけるのではなく、まずは、「そこにあるんだね」「見つけたよ」「気づいたよ」と、その感情や感覚の存在を認める感じで、そっと声をかけましょう。

それがどんな理由で、どんな目的があって、そこにあるのかな?という気持ちを持つほうが、決めつけるよりもずっと役に立ちます。

 

く:繰り返し、習慣化する

カウンセリングなどでこうした体験をしたら、日常の場面でも少しずつ練習してみましょう。一度きりの体験にするのではなく、繰り返し、試行錯誤しながら、習慣にしていくことが、心の健康を保つ秘訣です。

 

け:ケアする

「良い人間になるために」「問題を解決するために」という動機も、もちろん大切なのですが、そうした目標は一旦脇に置き、自分と向き合うときにはまず、日々頑張っている自分をケアしようとする気持ちで取り組むのが良いでしょう。

自分をケアする気持ちを持って、自分に接することで、その結果として、「良い人間になる」とか「問題を解決する」という目標も達成することができます。

大人になればなるほど、私たちは自分で自分の面倒を見ていかなくてはなりません。

職場で理不尽な評価にさらされているとき、あなたまで自分を責めたら、一体誰があなたをケアしてくれるでしょう?

周りの人たちは忙しすぎて、あなたの痛みに気づかないこともあるでしょう。

そんなとき、カウンセリングを利用していただくことはもちろんですが、あなただけは、あなたの味方でいてください。

あなたすら、あなたの味方をやめてしまったら、カウンセラーが孤軍奮闘するしか無くなってしまいます。

 

こ:好奇心を持つ、肯定する

「決めつけない」とも似ていますが、自分の中で起きてくることに、好奇心を持ちましょう。最初は、訳が分からなかったり、馴染みがなくて怖いと感じるかもしれませんが、それは、「感情や感覚が怖い」場合もあれば、「慣れてないから怖い」という場合もあります。

どちらの場合でも、「怖い」ときには、一人で続けることは難しいので、カウンセラーの助けを借りてください。

そして、どんな気持ちもどんな感覚も、まずは「そこにあるんだね」と肯定します。「こんなの気持ちなくなればいいのに」と思ってしまうこと、日常の中で、たくさんあると思います。でも、そうやって無視された感情は、あなたの中で一人ぼっちで、膝を抱えていることでしょう。

あなたの中にそんな部分が一つでもあるのは、悲しいことです。

怖いもの、厄介なものに対して、優しい気持ちを持つことは難しいかもしれません。

そんな感情や感覚を持っている自分を、周りはどう思うだろうかと、人の目が気になるからです。

そのためには、どんな感情もしっかり受け止める安定した人物に、先ずは話してみるのが良いでしょう。

人から認められた感情であれば、「自分の中にあっても良いんだ」と思えて、扱いやすくなります。

 

私がカウンセリングでクライエントさんとやっていることって、本当にこの繰り返しだなと感じます。自分と向き合うってとても素敵な作業です。

うまくできるかわからないけど、始めてみたいなと思ったら、ぜひカウンセリングの門を叩いてみてください。

うまくできないから恥ずかしいなんてことはありません。大人になってから、誰からも今まで教わらなかったことに取り組もうとするのですから、それはむしろ、勇気あるチャレンジなのです。

 

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