「自分を大切にする」っていうと、「それって自分を甘やすことにならない?」ってよく聞かれるけど、自分を大切にするってことは、自分の意思や主張を明確にすることだから、「お前はどうしたいんだ」って、常に自分自身との意思疎通を図らないといけなくて、慣れない人にとっては結構ハードな作業🤔。
— shiho📜自由が丘カウンセリングオフィス (@emotion_lab) 2020年6月27日
先日、こんなツイートをしました。
受け取ってくださった方々のリプや引用リツイートにも、頷くことばかりでした。
話は変わりますが、私にとって「カウンセラーのテーマソング」となっているのが、平井堅さんの「ノンフィクション」です。
平井 堅 『ノンフィクション』MUSIC VIDEO (Short Ver.)
「僕はあなたに、あなたに、ただ会いたいだけ」
「僕はあなたの、あなたの、本当を知りたいから」
ここで歌われている「あなた」に、いつも、上にツイートした「意思疎通を図るべき自分自身」が重なるんです。
クライエントさんと話をしていても、「本当のこの人はどこにいるんだろう」という気持ちになることがあります。
目の前に、クライエントさんの姿があるにもかかわらず、「本当のその人」にまだ出会えていないような感覚。
(これは、多くのカウンセラーさんに共感してもらえる感覚ではないかと思います。)
そんなときは、クライエントさん自身も、本当の自分を感じられていない状態なのです。
そこにこそ、苦しさ、生きづらさがあります。
でも、「本当の自分」から離れてしまった時間の長い人は、どうしてその苦しみがあるのか、わかりません。
そして、苦しみや生きづらさだけを何とか取り除こうとします。
しかし、苦しみや生きづらさは、取り除くことはできません。テコでも動こうとしないはずです。
なぜなら、その下に、窒息しそうな「本当の自分」がいるからです。
苦しさや生きづらさは、「本当の自分がここにいるよ! 早く助けて!」というサインなのです。
そのサインを取り除いてしまったら、「本当の自分」がどこにいるのか、永遠にわからなくなってしまいます。
まずは、「苦しさがあるね、生きづらさがあるね」と、そのサインに「ちゃんと気づいたよ」というメッセージを送ることが大切です。
それが実は、自分を大切にする第一歩となるのです。
自分と対話することは、しんどいこともあります。
たくさん、たくさん時間がかかる人もいるかもしれません。習慣化・練習が必要です。
コツコツやっていきさえすれば、必ずできるようになります。
綺麗でも、賢くも、優れてもいないかもしれない。
それでも、一生懸命、日々起こることに心を震わせながら生きている。
そんな「自分自身」に出会えば、その不器用さも、頼りなさも、きっと愛おしく思えるはずです。