愛されることが怖い。
でも、心の中では、愛されることを求めている。
そんな人は、パートナーシップにおいて、「相手が自分から離れていくシナリオ」ばかり描いてしまうことがあります。
パートナーから、「夜、電話してもいい?」と突然メッセージが来れば、
(きっと別れ話に違いない)
と確信しますし、送ったLINEが既読スルーだと、
(何か気に障ることを言ってしまったのかな)
と、心配になり、それまでのやり取りを何度でも読み返すでしょう。そして、
(あぁ、もうやりとりしたくなくなったんだ)
と、結論づけます。そして、悪いことに、そのシナリオを自ら演じてしまうのです。
慌しい一週間が終わり、恋人の声が聞きたくて、ウキウキと電話をかけてきた相手に、
「別れたいと思っているんでしょう。わかってるんだから」
と冷たい声で言ってしまったり、
“ごめん、寝落ち”と、翌朝来たLINEに、
「何か気に触ること言った? ごめんね。もう私のこと、嫌いになった?」
と返してしまうのです。
関係性の綻びは、相手が作ってしまっているのではありません。
うまくいっている関係に、自分で亀裂を入れ、壊してしまうのです。
このパターンに当てはまる人は、まず、心の中に「愛されるのが怖い」という気持ちや、愛されることへの防衛として、「どうせ誰からも愛されない」という気持ちがないか、自分に尋ねてみるのがよいです。
そして、幸せな恋愛をするために、「自分で書いたシナリオを、自ら演じない」と決めてください。
あなたがそのシナリオを演じると、相手もその劇の中に登場せざるを得なくなります。
書いたシナリオは、ひとまず頭の中だけに置いておくようにして、相手の出方を待ちましょう。
「夜、電話していい?」と聞いて来た相手は、あなたの声が聞きたかっただけです。
既読がついてそのままになっているLINEは、あなたのせいではなく、今は相手の都合が悪いだけです。
あなたが書いた筋書きを演じない、つまり、あなたの期待を裏切ってくれるのが、よいパートナーです。
そうしたパートナーがいるなら、少しずつ、書きたくなる筋書きも変わっていくでしょう。
愛されることを恐れていると気づけないでいると、自分で関係性を壊していることにも気づくことができません。
あなたに愛情を注ぎ続けてくれる人がいるなら、その相手と一緒に、自分のパターンに気づき、少しずつ変えていきましょう。
特定のパートナーがいなければ、カウンセリングを利用するのもいいでしょう。
愛されることを恐れるあまり、いつも自分を孤独にしてしまっている方へ、少しでもこの記事の内容が参考になれば幸いです。