GWは、映画をたくさんみました。
自分自身でいるということは、決して簡単なことではない。
でも、自分自身でいることは、尊くて美しい。
そんなメッセージが込められた映画は、いくつかありますが、この作品もその一つだと思いました。
同性愛者への偏見は、決して対岸の火事ではないと、私は思っています。
自分自身として生きようとすることを恥(shame)だと言われた経験は、性的指向に関することに限らず、結婚していない人たち、正社員として雇われていない人たち、学校に行っていない人たち、親と良好な関係が持てない人たちにも、多かれ少なかれあるものです。
自分自身として生きることは、親とのつながりや、友人や恋人とのつながり、社会に所属しているという感覚を脅かす場合もあります。
つながりを維持するために、自分らしさを捨てるか。
自分らしくあるために、つながりや居場所を捨てるか。
どちらかを取らなくてはならない局面で、一体どちらを選べばいいのか。
簡単に答えが出る問題ではありません。
しかし、あなたがあなたであるということを、あなた以上にわかっている人なんて、一体どこにいるのでしょう。
親でもなく、神でもなく、あなたらしく生きることをご自身に許可できるのは、あなた自身なのだということ。
そして、自分自身であるという生き方を選べば、つながりと居場所は新しい形で自ずと手に入るのだということ。
主人公のあり方を通して、そんなメッセージを私たちに伝えてくれる作品だと思いました。