先日、行きつけの美容室でメイクをしてもらっているときに、紫のパウダーの効果について教えてもらいました。
日本人の肌は黄色いので、上から紫を重ねると、黄色と紫は反対色なので、打ち消しあって透明感が出るのだそうです。
感情に関する理論でも、ネガティブ感情が高まるとき、ポジティブ感情によってそれを打ち消すことができるとされています。
まさかメイクと感情の話がつながるとは思わなかったので、とても興味深かったです。
打ち消しあうというよりも、相対するものがぶつかって、さらに違うものを生み出すと捉えるなら、弁証法的とも言えて、メイクと感情と哲学がつながります。
鷲田清一氏は、ファッションと哲学を見事に結びつけていらっしゃって、実に面白いなぁとわくわくしながら読んでしまいます。

てつがくを着て、まちを歩こう―ファッション考現学 (ちくま学芸文庫)
- 作者: 鷲田清一
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そしてまた、メイクと感情も、ファッションと哲学も、身体を通じて結びついていくというところが、興味をそそります。
最近では、うつ病の治療に歩くことが効果的と盛んに言われるようになってきています。
身体は、あらゆることの要なのですね。