羨望は緑色。というのは、どこかで聞いた言葉です。
怒りなら赤かなとか、悲しみは青だろうとか、感情と色が結びつくイメージは、ひとりひとりの中にあるだけでなく、多くの人と共有できるものだろうと思います。
感情に色があって、オーラのように見えたらいいのに。
と、思うことがあります。
気持ちがごまかせなくて困ってしまうかもしれないですが、感情に色があったら、と思ったのは、私も含めて、多くの人が感情に間違った印象を抱いていたり、間違った言葉をくっつけてしまっているからです。
女性には多いかもしれませんが、怒っていると同時に悲しくなって、涙が出てきてしまうことがあります。火のように怒る、といったことができません。火に水をそそぐようにして、つい、涙で怒りの感情を和らげてしまうのです。
また、正当な理由で怒っても、あとから心配や罪悪感を覚えてしまうことがあります。「あれくらいのことで怒るなんて、大人げなかった」「嫌われてしまったらどうしよう」などと、考えてしまうのです。
こんなとき、感情の色がオーラのように見えたら、濁ってくすんだ色になるのかもしれません。
感情を和らげて表すことは、人間関係や社会生活をうまくやっていくために、私たちが、成長し社会化されてきた過程で、身につけた対人関係のスキルです。それ自体が悪いわけではありません。
しかし、私たちが合わせてきた人間関係や社会自体にも歪みはあります。その歪みに沿って、私たちもいつの間にか自分の形を変えてきた、いろんな感情が混ざり合って、いったい何色だったのかわからなくなってしまっている状態に、思いを馳せる時間を時折、取るようにしたいものです。
今回はこの2冊。感情研究については、海外から得る情報がまだまだ多いです。

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