Talk to Your Heart

〜自由が丘カウンセリングオフィスのblog〜

心の傷の手当に必要なこと:痛みに伴う恥を拭う

カウンセリングとは、クライエントさんが抱えている心の痛みに触れる時間です。 相手の心の痛みに触れるとき、一体自分がどんなふうであればいいのか。 カウンセラーなら、一度は(とは言わず、何度でも)そんなことを考えたことがあるでしょう。 痛みに触れ…

“人生のコンパス”としてのカウンセリング

「カウンセリングに入ったことないけど、占いならある」 そういう方のほうが、実際多いのではないかと思います。 カウンセリングはまだまだ敷居が高く、いつでも気軽に利用できる場にはなっていません。 「心を病んだ人が受けるもの」 「問題のある人が行く…

心の複雑さをそのまま感じてあげるということ。

簡単なことをわざわざ複雑にして語るというのは、まったくナンセンスなことですが、複雑なものをあっさり簡略化してしまうことにもまた、リスクがあるような気がします。 世の中には、人の心を簡単にわかろうとしたり、操ろうとしたりする情報があふれていま…

カウンセリングですること:自分の中の評価や決めつけ(ジャッジ)に気づく

普段の生活の中で、「自分を見る」というと、鏡越しに見た目を整える場面を思い浮かべる人が多いでしょう。一方、カウンセリングの中で、「自分を見る」というのは、自分の内面や心の動きを観察したり、感じたりすることです。 クライエントさんだけでなく、…

カウンセリングですること:ひとりぼっちじゃないと感じてもらう

AEDP(加速化体験力動療法)を一緒に学んでいる仲間との勉強会では、 「『今、ひとりぼっちだと感じていませんか?』って、クライエントさんに聞いてみたいね」 という話をすることがあります。 カウンセラーと一緒にいるのに、ひとりぼっちだと感じるのだろ…

コロナ禍のストレス・ケアの大切さ

新型コロナウイルス感染症が、全国的な流行をみせています。 今年の春から、私たちは今までに体験したことのない、「あいまいな喪失によるストレス」を体験し続けています。 職場や学校でのちょっとした雑談、通勤電車内での一人の時間、職場から家に帰る前…

うつの人を励ましてはいけない?:励ましのニュアンスに注意を払おう。

うつの患者さんに「頑張れ」と言ってはいけない、という通説があります。 でも、この通説をそのまま鵜呑みにするのではなく、この「頑張れ」の込められているニュアンスは何なのか、一旦立ち止まって、よくよく考えてみる必要があります。 「頑張れ」という…

カウンセリングで変化が起こるために必要なこと。

カウンセリングは「いつもと違うことをする場所」です。 いつも自分以外の誰かのことを考えている人は、自分のことを考えてみる。 いつも自分がやっていることを批判的に見ている人は、自分に対して優しい気持ちを持ってみる。 いつも自分ひとりで問題を解決…

伊之助がカウンセラーに見えた話(映画ネタバレあり)

今週のお題「最近見た映画」 はてなブログさんの今週のお題も、ちょうど映画に関することだったので、今日は『鬼滅の刃無限列車編』の感想を少しだけ書いてみたいと思います。 以下、映画のネタバレを含みます。 ************************************* 鬼が…

感情ってどんなもの?:水に例えた感情の話

感情を、みんな、どんなものとして捉えているんだろう? これはいつか、いろんな人に訊いてみたい質問です。 感情は数値化することが難しいため、心理学の世界でも、ずいぶん長い間、行動や言葉を媒介させて感情を捉える・測定するという方法がとられてきま…