Talk to Your Heart

〜自由が丘カウンセリングオフィスのblog〜

「自分の感情を大切にする」ときの注意点。

「自分の感情を大切にしましょう」と、私もよく言ってしまうのですが、実は、この表現は少し大雑把すぎると感じています。 というのも、私たちに心の中では、少なくとも異なる役割を持った3つの感情が存在しているからなのです。 ①「大切にしたい」感情:冒…

お腹と一緒で心も「すく」

カウンセラーとの間で、安全・安心な感覚を感じると、クライエントさんは「今まで気づかなかった自分」に触れることがあります。 「あぁ、私ってこんなに頑張ってきたんだな」 「あぁ、僕、なんだかとても疲れていたみたいです」 「この悲しい気持ちは、ずっ…

カウンセリングですること:心の時間を尊重する。

頭(思考)の時間と、心(感情)の時間。 私たちは、この2つの時間の中を生きているのだなとつくづく思います。 人間社会の時間と、自然の時間と言い換えてもいいかもしれません。 人生に行き詰まりや停滞感を感じるときは、この頭の時間に、心の時間が追い…

カウンセリングですること:自分の中に感動を見つける

「カウンセリングってどんなことをするんですか?」 という質問にはいつも簡潔に答えられず、つい話が長くなってしまいます。 カウンセリングの中で起こることは本当に十人十色で、なかなか十把一絡げにはできない感じがあるのです。 (単にそれが私のキャパ…

怒りは「原因」ではなく「結果」なのかも。

「怒りっぽいのを何とかしたい」 そう言ってカウンセリングにいらっしゃる人には、必ず怒りの感情コントロールに問題があるかというと、そうではないような気がします。 「怒りの感情をコントロールできない」は、表面に浮かび上がっている状態でしかなくて…

「一緒に」ということばのインパクト

白状しますが、専門家向けの研修の場で、カウンセラー同士でロールプレイをするときに、 「その気持ちを一緒に感じてみてもいいですか?」 と言ったり・言われたりするの、実はけっこう苦手でした。 カウンセラー役の人から「一緒に」って言われることで、自…

「防衛(=心を守るもの)」との付き合い方

以前、心を守るもの=防衛(この記事では「マント」のことです)について、こちらに書きました。 emotion-lab.hatenablog.com でも、昨今のSNSの殺伐とした雰囲気などを見ていると、カウンセリングの場ではともかく、日常生活の中でマントを脱ぎっぱなしで生…

ヒトと動物の怒りの働き

怒りというのは、人間にとって大切な感情です。 生まれたときから持っており、身体の反応とも結びついた感情であるため、基本感情の一つとされています。 怒りの役割は、「大切なものを守るために戦う」ことだとされています。 自分自身の命、安全感、所有物…

自分とつながるためにカウンセリングを活用する

カウンセリングは、「出来事」について語る場ではなく、「自分の体験」について語っていただく場です。 クライエントさんが「自分の体験」をお話ししてくださるのを聴くとき、私はいつまででも聴いていられるなと思います。 車窓からの景色を、飽きずに見て…

カウンセリングの門を叩くとき

人が、カウンセリングの門を叩く理由はさまざまです。 性別を問わず多い理由の一つは、「大切なものができたから」です。 自分のために行動を起こすことが苦手な人でも、大切なものを守りたいという気持ちに背中を押されて、カウンセリングというまだまだ敷…