Talk to Your Heart

〜自由が丘カウンセリングオフィスのblog〜

場所と結びついた「わたし」を生きていたビフォア・コロナ

わたしとは、他者との出会いのなかで紡がれるもの。 そういう感覚は以前からあったけれど、この「他者」には「場」というものも含まれていたんだなと、コロナ禍にあって思います。 職場に行っていたわたし。 満員電車の揺られていたわたし。 駅のホームで電…

パートナーシップという試練

40代と言えば、ミドルエイジ・クライシス、いわゆる中年期の危機が訪れるタイミングです。 それまで、カウンセリングとは無縁の人生を送ってこられた方でも、夫婦関係の悩みや子どもとの関係、職場の人間関係(中間管理職としてのストレスなど)での悩みを抱…

自分を知ることは要素分解と統合の繰り返し。

じぶんと言う表現に、「分」という漢字が使われていることについて、最近いろいろ考えています。 「分」には、身の程とか身の丈といった、その人の能力や身分という意味もあります。 そして、「分」には、もともと「分ける」という意味もあります。 この「分…

感謝を伝えるのが怖い:無防備さと傷つきの狭間で

先日、コロナ禍でなかなか会う機会のない両親に手紙を書いてみました。 近況の報告と、感謝を伝える手紙です。 面と向かっては言えないことも、手紙だと書けるのがいいですね。 私が両親に感謝を伝えるのが苦手なのは、照れ臭いだけではありません。 AEDPの…

カウンセリングですること:揺らぐ自分を認め、受け入れる

生きていると、たくさんの「予想もしなかったこと」に出会います。 昨日まで仲良くしていた友達に無視される。 進学先のレベルが高くて、それまでのような成績が取れなくなる。 受験や就活で、第1志望のところに入れない。 大切な人が突然亡くなる。 会社が…

わからないときほど「いまの自分」に戻る。

先の見えない状況、不可解な出来事、何を信じたらいいのかわからない感覚、日常が非日常に脅かされ続けている今。 不満や苛立ち、恐怖、もどかしさといった、さまざまなネガティブな感情に支配されている自分が、嫌になってしまうこともあるかもしれません。…

境界線って大切:「許可を取る」という選択肢

カウンセリングを仕事にしていると、「自分の相手の間には境界がある・別々である」という感覚は、とても大切です。 子どもの下着の色まで決める校則に、嫌悪感を抱く人たちも多くなっているようですが、これって本当に大切な感覚で、私たちの中のソフトウェ…

自分と向き合うための「かきくけこ」

「自分を知ることが大切」 「自分と向き合うことが大切」 「そのためには、マインドフルネスや瞑想がいいらしい」 そんな情報は入ってくるけれど、じゃあ、「自分と向き合う」ってどんなことなの? どうやったら、自分と向き合うことができるの? そんな疑問…

ようやく怒れた人:「うまく怒る」までには段階がある

自転車に乗るのも、車の運転も、最初はみんなうまく行きません。 練習をして、だんだんとスムーズに乗りこなせるようになります。 歩き始めるとき、話し始めるとき、そのたどたどしさが愛らしいものです。 子どもが流暢に話すようになると、あのたどたどしさ…

You deserve it. :日本語ではうまく言えないけど、大切なこと。

You deserve it. 英語の本やドラマに、よくこんなセリフが出てきます。 「あなたには、それを受け取る価値がある」とか、 「あなたは、それに値する人なのよ」 という意味です。 You deserve it. 日本語で、なかなかこんなふうには言わないなぁと思ってしま…