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emotion laboratory

感情は人生の羅針盤

身体が語ること

相手の感情を読み取ろうとするとき、私たちは相手の表情に注目します。

それはもちろん有効な手段ですが、こちらの記事では、とても強い感情を、私たちは、表情よりも身体の動きで表していると指摘されています。

healthland.time.com

研究者たちは、強い感情を喚起するような場面を見た被験者たちの、①顔だけに注目する、②身体だけに注目する(顔は除く)、③顔と身体の両方に注目するという、3つのやり方で、被験者が感じている感情を同定しました。

その結果、②と③のケースで、①の場合よりも感情を同定しやすいことが判明したのです。

この研究で、もうひとつ興味深かった点は、被験者たちは測定された程度よりずっと、表情で感情を表していたと思っていたという点です。

“表情がすべてという認識は、まったくの幻想です”と、研究者たちは指摘しています。

研究者たちは、表情筋をオーディオ・スピーカーになぞらえています。つまり、あまり強い感情が喚起される(ボリュームが大きくなりすぎる)と、サインが乏しくなって表現されているメッセージがわかりにくくなる(音が割れて聞き取りにくくなる)のではないか仮定しているのです。

確かに、個別の情報に注目しているよりも、より広い視座に立ち、いくつかの情報を統合するほうが、真実に近い答えを導きだすことができるというのは、感覚的に正しい感じがします。

これまで、自閉症や脳神経系の異常により、他者の気持ちを読み取りづらい人たちに対しては、表情から感情を読み取る訓練をすることが一般的でしたが、今回の研究からは、人が全身で示している情報に注目することの有用性が示唆されたと言えそうです。