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emotion laboratory

感情は人生の羅針盤

自殺防止の取り組み:デンマークの例に学ぶ

自ら命を絶つという行為を、私たちはどれだけ止めることができるのでしょうか。

一時期は3万人を超えていた国内の自殺者数は、減少傾向にあるとはいえ、昨年も24,025人もの人が自ら命を絶ちました。

平成27年の状況|自殺統計に基づく自殺者 - 内閣府

今回ご紹介する記事では、カウンセリングや心理療法を通して、自殺のリスクを26%減らすことができるという研究結果が紹介されています。さらに、この結果は長期間にわたって持続するというのです。

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デンマークでは、1992年から自殺専門のクリニックの開設を始め、2007年までに国内全土へ普及させました。その後、20年間にわたる追跡調査によって、自殺専門のクリニックを受診した人のうち、6~10回の心理療法のセッションを受けた人と、そうでない人には、予後に大きな違いがみられました。

クリニック受診後5年間で、自殺を試みた人は、セッションを受けた人では26%少なく、その後の追跡調査のなかで、自殺や死の予測因子として知られる自傷行為の頻度が減り、自殺を含む死のリスクも大きく減少していました。

このことから、自殺防止の取り組みは非常に重要であり、今回のような研究は、自殺防止政策の担当者に確かな基盤を提供するだろうと、研究者らは述べています。

日本の内閣府も3月と9月を自殺対策強化月間と定め、啓発を試みていますが、デンマークのような息の長い実証的(evidence-based)な調査研究に基づく取り組みからは、学ぶことがたくさんあるような気がします。