愛している、というのは、好きだというよりも難しい。
英語で言えば、同じ I love you.
なのに、愛している、なんて言われてしまうと、おっかなびっくりな感じになってしまう。
そんなふうに思う人は、少なくないのではないでしょうか。
これは、愛という感情が含む能動性への戸惑いなのかもしれません。
愛は関係の中にあり、かかわりやつながりの中に息づくものです。
いつもそばにあるものです。
それなのに、なぜだか私たちは、愛を何か特別なものとして感じてしまいます。
おっかなびっくりな気持ち。恐れ多い気持ち。照れ臭さ。
何にしろ、愛を降り注ぐ陽射しのように、めいっぱい全身に享受する無邪気さには、浸りきれないのです。
今日は本屋さんで、愛に関する素敵な本たちに出会いました。
1冊目はこちら。
内田樹さんは、関係性について語る中で、他者とのやり取りではいつも「I cannot live without you」という気持ちが交わされているのだと綴っています。
愛について、こんな回りくどい説明が必要なのは、内田氏が知識人だからということ以上に、やはり日本人的な、愛に対する「おっかなびっくり」感があるからではないかという気がしてなりません。
愛を語ることは、こんなにも照れ臭く、口はばったいこととして感じられることなのでしょうか。
次はこちら。
赤ちゃんの目線で、お母さんに向けて書かれた本です。
読むとじんわりあたたかい気持ちになれます。力強いイラストに、愛が満ち溢れているようです。
最後はこの本。
著者のバーバラ・フレデリクソンはポジティブ心理学の研究者で、その関連の著作も邦訳がいくつか出版されています。
この本を読みながら、私も愛について語るための語彙と勇気を育みたいと思います。