emotion laboratory

感情は人生の羅針盤

皮膚感覚がもたらす“印象”

皮膚感覚が心に及ぼす影響については、個人的にはとても関心を寄せているのですが、どんな学問分野にも、同じようなことに関心を持ち、何歩も先を歩いていらっしゃる方がいるもので、そこから学ばせていただくことばかりです。

皮膚感覚と人間のこころ (新潮選書)

皮膚感覚と人間のこころ (新潮選書)

 

この本の中に、「温かい皮膚感覚はその人の心も温かくする」という小見出しがあります。

ある実験の結果によると、架空の人物について「その人は、知的で、器用で、勤勉で、現実的で、慎重な人です」と書いた紙を見た際、コーヒーカップを持っている人と、冷たいコーヒーカップを持っている人とでは、この架空の人物に対して温かみを覚える度合が異なるそうです。

つまり、温かいコーヒーカップを持っている人のほうが、この架空の人物に対してあたたかみを感じていたのです。

この本の中では、初対面の人に好印象を抱いてほしいときには、温かい飲み物を出すとよいかもしれないと書かれています(夏場はこの限りではないでしょうけれど)。

また、豊臣秀吉が信長の草履を温めていたことが、目をかけられるきっかけとなったという逸話も合わせて紹介されています。

皮膚感覚から伝わるあたたかさに、心を解きほぐす効果もあるというのは、体験的には知っていても、知識として用いることは、割と少ないのではないでしょうか。

恋人と険悪なムードになったときには、頭を冷やすよりも、あたたかいコーヒーで指先を温める方が効果的なのかもしれませんね。