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emotion laboratory

感情は人生の羅針盤

ほっとするときは変化の瞬間

人が変わる。その瞬間に、何が起きているのか。

に関する研究が、海外では盛んです。

Transformation in Psychotherapy: Corrective Experiences Across Cognitive Behavioral, Humanistic, and Psychodynamic Approaches

Transformation in Psychotherapy: Corrective Experiences Across Cognitive Behavioral, Humanistic, and Psychodynamic Approaches

 

不安や恐れが、変化のモチベーションになる場合もあります。

ですが、多くの場合、私たちは「変化することに対する不安や恐れ」を感じています。

そんなときにはまず、安心感や安全感、ほっとする感じ、これでいいのだと気持ちが楽になる体験などを経ることが、どうしても必要なようです。

ポジティヴ心理学では特に、こうした現象の重要さが指摘されていますし、このような感情状態には、core state(中核状態)という名前もつけられています。

凪いだ海のように、静かで、自分の心が大きく膨らみ、いつもよりずっと深く息が吸えるような、どっしりとした感情状態と言えるでしょう。

修正感情体験として、心理療法において重要視されてきた現象のひとつでもあります。

この話題になると、私はいつも「北風と太陽」の物語を思い出します。

きたかぜとたいよう―イソップ童話

きたかぜとたいよう―イソップ童話

 

冷たく厳しい状況では、人はどんどん心を閉ざし、頑なになってしまう。

あたたかく見守られているとき、人は自ら変化を選択し、心を開くことができる。

変化を選択するとき、ほっと、気持ちが緩む瞬間を、おそらく多くの人が経験します。

変化を選択している、という意識すらないことも多いかもしれません。

ほっと、気持ちが緩んだ瞬間、もうすでに、それまでの不安や恐れとは違う感情状態にいるのです。

日常の中で、ほっと気持ちが緩む瞬間をたくさん経験するだけで、玉ねぎの皮が向けていくように、変化していくことができると思います。

そして、その変化は、ビビットに感じられるものではないですが、静かでも確実でしっかりとした変化です。