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感情は人生の羅針盤

ちょっと変わった話〜皮膚と心

皮膚と心に関する本、けっこうあります。

脳と皮膚は、もとを辿れば、同じ外胚葉から派生する組織です。

皮膚・自我

皮膚・自我

 

児童精神分析に関する本を読んでいると、乳幼児には皮膚にぴったりと沿う服を着せるとよいと書かれてあったりします。

それによって、子どもは自分の身体の範囲を知り、自己感が育まれるというのです。

見るものや聞くものだけではなく、触覚、つまり皮膚を通して得る情報も、私たちが世界を把握するのに欠かせないものです。

乾布摩擦や寒稽古のような習慣も、皮膚に与えられる刺激によって、自分を感じることが自己鍛錬に良いとされているのではないでしょうか。

存在感が希薄になり、空虚感が強くなると、自分の身体を傷つける人がいるのも、皮膚感覚によって、自分が存在している実感を得られるためです。

皮膚は内と外をわけるものです。

しっかりした皮膚感覚が育まれることで、分別をつけられるようになり、他者を尊重する感覚が自然と培われていきます。

同時に、皮膚は他者とつながる組織でもあります。

手のひらの温もりは、時に言葉よりも強く深く、相手の心に届きます。

わけることとつながることは、皮膚の上では矛盾しないのかもしれません。

明確な境界があるからこそ、密着しても自他の区別が曖昧にならずに、尊重し合うことができるのではないでしょうか。

皮膚感覚の不思議―「皮膚」と「心」の身体心理学 (ブルーバックス)

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皮膚感覚と人間のこころ (新潮選書)

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