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emotion laboratory

感情は人生の羅針盤

感情とは何か、という難しい問い

今日は、この本からご紹介です。  

感情力―自分をコントロールできる人できない人

感情力―自分をコントロールできる人できない人

 

  感情とは何か。一言では、到底言い表すことはできません。

タイトルにも書いたように、感情は、いくつかの要素、いくつかの側面からなる統合体だと思いますし、個人的には、私たちの身体のなかを流れる血液のような、流動体のようでもあるとさえ、思っています。

冒頭にあげた本では、以下の4つの仮説が挙げられています。

①感情は遺伝である。(感情=遺伝説)

②感情は身体的な反応である。(感情=身体説)

③感情は思考である。(感情=認知説)

④感情は文化である。(感情=文化説)

このどれかが正解、というのではなくて、このすべてがそれぞれ感情の主要な側面であり、それぞれの説を主張する研究者同士も、互いの説を認め合って共同研究を行なっています。

遺伝から文化に至る流れは、まるで人の一生を見るようです。

受精卵から、身体感覚を通じて世界を知っていく乳児期を経て、考える人となり、文化的な存在になっていく。

その流れに常に沿ってあるのが、私たちの感情なのです。

人間の機能の中心には感情がある、という理解に基づき、感情体験の変容によって、個人の変容をもたらすことを目的とした心理療法もあります。 

エモーション・フォーカスト・セラピー入門

エモーション・フォーカスト・セラピー入門

 

 

それから、流れ、という言葉も、感情のひとつの側面を捉えているように思います。

なぜなら、感情は伝わるからです。遺伝情報は血縁関係がなければ受け継がれません。考えていることも言葉にしなければ、相手に伝えられません。身体の痛みが人に伝わるということもないでしょう。しかし、不思議と、感情は伝わるのです。

感情は、生命やエネルギーと、密接なかかわりを持っているように思えます。

私たちが生きていく上で、感情はエンジンのような役割を果たしているのかもしれません。私たちの中心にあり、その動力の持つ熱は、私たちの身体という境界を越えて、外の世界にも流れ出していくのではないでしょうか。