Talk to Your Heart

〜自由が丘カウンセリングオフィスのblog〜

映画「わが母の記」:愛されていたと知るのに遅すぎることはない。

映画「わが母の記」は、大好きな映画の一つです。 母親に捨てられたと思っていた主人公が、認知症の症状が進行していく母にかかわるうちに母の本当の思いを知り、ぎこちないながらも歩み寄り、そして、母が亡くなるまでの物語。 愛されていたことを知るまで…

心の病は恥ではない。

www.ted.com 一つ前の記事に貼り付けていた動画ですが、この動画の紹介のために一つ記事を書こうと思い、修正しました。 カウンセリングを生業にしていると、時々「メンタル弱い人の話聞くなんて大変そう」と、同情されることがあります。 この言葉には、一…

シェイミング(shaming)を知って自分を守る。

2つ前の記事で、恥(shame)について書きましたが、相手をコントロールしようとしてその相手に恥を植えつける行為をシェイミング(shaming)と言います。 例えば、部下に対する「お前の変わりなんていくらでもいる」「誰のおかげでこの仕事が取れたと思って…

自己肯定感と“内なる批判(inner critic)”

自己肯定感を持てない人の多くは、“内なる批判(innner critic)”に苦しんでいます。 内なる批判とは、自分の言動、容姿、才能、社会的地位、ひいては自己の全体にまで及ぶ批判の声です。 「何をやってもダメだ」「劣っている」「何もできない」「どうせ失敗…

This is me への共感:恥(shame)について

大ヒット映画「グレイテスト・ショーマン」。 中でも、キアラ・セトルが歌う “This is me” に感動の涙を流した人は多いでしょう。 劣等感や自信のなさや、過去の傷つきに苦しんでいる人ばかりではなく、社会的に成功している女性も、容姿に恵まれた女性も、…

感情はないほうが幸せか:映画ロスト・エモーション

胸が張り裂けるような悲しみ 自分ばかりでなく他の誰かをも傷つけてしまいそうな怒り 存在価値、存在意義、存在に対する承認を奪われたような恥 終わりのない憎悪 骨が砕けるような孤独 こうした感情に耐えられる人は多くありません。 「感情なんてなくなっ…

日本語とこころ。

言葉が滅びるとき、文化もまた滅びる。 そんな話を聞いたことがあります。 文化と言うと大袈裟ですが、その言葉が示す生き方・態度・姿勢が失われていくという意味では、小さな文化的な死ということもできると思います。 心の持ち方や人が変化していくプロセ…

毒にも薬にもなる?:議論を呼ぶうつ病治療の試み

マジックマッシュルームに含まれる成分、シロシビン(psilocybin)を、うつ病の治療に活用する。 そんな画期的ではありますが、議論を呼びそうな研究がロンドンで行われました。 time.com アメリカの抗うつ薬と言えば、プロザックが有名ですが、プロザックが…

犬のココロ。

犬は、飼い主に冷たくした人からの餌は食べない。 これは、とても興味深い研究結果です。ちなみに、京都大学で行われた研究でした。 time.com この結果は、犬に、人(飼い主)が置かれた心理社会的な状況を理解する能力が備わっていることを指します。 ただ…

身体が語ること

相手の感情を読み取ろうとするとき、私たちは相手の表情に注目します。 それはもちろん有効な手段ですが、こちらの記事では、とても強い感情を、私たちは、表情よりも身体の動きで表していると指摘されています。 healthland.time.com 研究者たちは、強い感…