Talk to Your Heart

〜自由が丘カウンセリングオフィスのblog〜

涙の科学 その1

人はなぜ泣くのか、そして、なぜまったく泣かない人もいるのか。 涙の謎に迫った、とても興味深い記事です。 time.com 進化論の祖、チャールズ・ダーウィンは、感情を伴う涙を“目的のないもの(purposeless)”と主張しましたが、それからおよそ150年の時を経…

嘘は知性と想像力で磨かれる:嘘と認知的負荷(cognitive load)

先日、ご紹介した嘘に関する記事では、嘘をつくことにより、罪悪感などの感情的負荷がかかることが指摘されていました。 emotion-lab.hatenablog.com 一方、嘘をつくときには、辻褄を合わせる必要があったり、ついた嘘を自分で覚えていなければいけないとい…

オプトジェネティクスによって解き明かされる感情と記憶の関係

もし、嫌な記憶を消す方法があるとしたら、試してみたいと思いますか? (まるで、『世にも奇妙な物語』の冒頭のセリフのようですが) time.com 記憶には、思い出のように過去のアルバムにきちんと収まるタイプのものばかりではなく、例えばトラウマ記憶のよ…

嘘を語る唇、真実を語る瞳

目は口ほどにものを言う、という諺もあるように、時に私たちは、姿勢、仕草、表情、まなざしなどによって言葉より多くを語ったり、唇には嘘を乗せ、瞳に真実を映し出したりしています。 今回の記事では、相手の本心を見抜く方法が紹介されていました。 ポイ…

動物たちの情動システム:テンプル・グランディンの著作から

近年、心理学の領域では、感情を生存や適応のためのシステムとみなすことが一般的になりつつあります。 ヒト以外の動物についても、この“情動システム”という考え方は、もちろん当てはまります。先日もご紹介したこちらの本には、動物の情動システムについて…

蘭かタンポポか:orchid childについて

共働きの世帯が増加した昨今、多くの親御さんが期待する子ども像とは、どのようなものでしょうか。 物事に積極的で、好奇心旺盛で物怖じせず、どんな環境にもスムーズに順応する社交的で…つまり、“自分のことは一通り自分でできる、手のかからない子ども”と…

ストレスに関する基礎知識(後半)

TIME.comより、神経科学の専門家であるロックフェラー大学のブルース・S. マッキイエン(Bruce S. McEwen)教授のインタビューをご紹介する、後半の記事です。 healthland.time.com 一定の負荷(ストレス)が脳を強くする 動物を対象とした研究では、一定程…

ストレスに関する基礎知識(前半)

今回は、神経科学の専門家であるロックフェラー大学のブルース・S. マッキイエン(Bruce S. McEwen)教授のインタビューをご紹介します。 The Rockefeller University » Scientists & Research ストレスに関する興味深い記事でしたが、いつもより長めの内容…

感情処理のプロセス:右脳と左脳の働き

感情は、長らく心理学の歴史において、その価値と機能と役割の重要性を見過ごされてきました。 それは、心理学を科学的な学問とする場合、行動や言葉のように観察したり、測定したりすることが可能なものを対象とする必要があったからです。感情は、確かに感…

感情の理論から読み解く引き寄せの法則:サラとソロモン

今回取り上げるのは、こちらの本です。 books.google.co.jp 引き寄せの法則は、ポジティブ心理学とも共通することが多いですが、中には、悲しみや怒りといった感情は感じてはいけないといった感情に関する誤解を、読者や聴き手に与えるものもあり、諸手を上…